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メカロ秋田がスクリューマグナス風車を製品化 10kWの小型で太陽光より低コストへ [2007/02/26] メカロ秋田(代表取締役社長 村上信博)は,「マグナス効果」を利用した風車の実用化に成功,2007年4月から定格出力10kWの小型風車「Vortes(ボルティス)」の販売を始める。マグナス効果とは,円柱の中心軸と風の方向のいずれとも直角に交わる方向に円柱を動かそうとする力が発生することである(関連記事)。同社はこの原理を利用した定格出力10kWの小型風車を製品化,設置コストと発電量からみた同社の試算では,太陽光発電を上回るkW時45円程度の低コストを実現できるという。「スクリューマグナス風車は,通常のプロペラを使った風車に比べ,円柱が構造的に強度が高い。風車の回転数を1/4に抑えても同程度の回転力を得られる特徴がある。このため,風車特有の風切り音もその分小さくできる。これまで経済的にも物理的にも設置が難しいとされてきた住宅地やその隣接地域での設置需要も喚起できるものと期待している」(村上氏)と語る。 低電力コストでエネルギーを創出する「マグナス効果」 スクリューマグナス風車は,らせん状のフィンの付いた回転円柱が風を受けると回転円柱周りでは圧力と流速の差が生まれ,風向と垂直な方向に揚力が発生し風車が回る。「なかなか原理を理解してもらえないのですが,野球のピッチャーが球に回転をかけて投げた時にまっすぐに飛ばずに,進行方向に対し垂直な方向に揚力が生まれ,球がカーブしていく原理と同じなのです。フィンを取り付けてより風を取り込みやすくすると垂直方向に強い揚力が発生することを応用している」(村上氏)という。 メカロ秋田は,販売予定機と同規格の10kWフィールド実験機を2006年10月に秋田県大潟村に設置し,実験を繰り返してきた。この結果,太陽光発電による発電コストを上回る電力コストを実現できる目処が立った。現在,NASAエームズリサーチセンター(米国・カリフォルニア州)の協力を得て同センターの大型風洞実験施設でさまざまな風速に対する最適シリンダー回転数を分析する最終性能試験を行っている。「スクリューマグナス風車の発電効率の良さを実感して欲しい」(村上氏)ことから,米国での分析データを秋田県大潟村のフィールド実験機に組み入れ,秋田マグナス協会のホームページ上で2007年3月から発電効率の実測値をライブで一般公開する予定でいる。 メカロ秋田は,このスクリューマグナス風車の実用化に向けた研究開発をNEDO産業技術実用化開発助成事業の助成を受けて進めてきた。2007年4月に販売予定している10kW機は,遠隔過疎地や離島など送電の難しい所でのエネルギー発電用途としてさっそく海外各所から発注の問合せが入っているという。「実用化まであと一息のところまで来た。今後は海外での需要はもとより,国内でのこのスクリューマグナス風車の用途開拓を進めて風力発電の更なる発展に貢献していきたい」(村上氏)と語る。 メカロ秋田では,2007年度20機の販売を見込む。2年後には年間300機の生産体制にすることで量産効果をあげコストダウンを図っていく計画。一方で,さらなる風車の高効率化を見すえ,パートナー企業を募集して大型機での共同開発も行っていきたいとしている。 図:2007年4月販売予定のスクリューマグナス風車「Vortes(ボルティス)」 ![]()
記事要点掲載先:日経BP.net |
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